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性について考えること

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Photo credit: patrikmloeff / Foter.com / CC BY-NC-ND

世のうつろいは性のちからに満ち満ちている
陰陽の哲学と割り切ってもいいけれど
2つの矛盾する相対が惹かれ合うその間に何を求めるのか
それによって見えてくるものは大きく変わる

花の開花、草木の蜜、鳥のさえずり
全て自然にそこにある美しい性の表現
生きとし生けるものだけでなく
物質の原子にいたるまで
正確にそして必然に惹かれ合う引力によって
宇宙はきっと矛盾する2つの相対が交じり合い
一つに帰依することに恍惚をおぼえるエネルギーなんだ
異性が互いに惹かれ合うのもきっとこの根源にあふれる
光を垣間見るからなんだ

花はなぜ咲くのか
鳥はなぜ鳴くのか
水滴はなぜ丸いのか
人はなぜ惹かれ合うのか
ただひとつに交わり帰依しようとする恍惚が
はじまりであり全てなんだ

アダムとイブの時代から性を罪悪として辱めたことで
あるべき美しさを罪だと錯覚し抑圧してきた
性を宇宙の根源として崇めてきた思想は
古代インドだけじゃなく
日本にだってついこないだまであったんだよね

いつしか美しき融合の思想は抑圧され
低次元の快楽と欲望に変わっていった
人との関わりあいはより物質的な契約に代わり
付き合っている彼/彼女は私のもの
産んだ子どもは私たちのもの。。。
人が人を契約で縛り所有しうると考えるようになったんだね

根元の美に対する抑圧の中で満たされない欲求が
より物質的なものに向けられるようになった
だれとも分かり合えない不安と不満から
強い欲望と物欲に掻き立てられるようになったんだ

それに推されるようにして
僕らの社会はめまぐるしいほどの物質的躍進を遂げた
それは心の充足を犠牲にしたのかもしれない。。。

「大道廃れて仁義あり」(老子)
法や契約、ルールなんて、愛し合い惹かれ合う人の間には必要がない
罪や罰もいらない
大量殺戮兵器も核もいらない
それが廃れたからこそ仁義がもてはやされなくちゃならない



むかしジョン・レノンとオノ・ヨーコが非戦を訴えて
アムステルダムのホテルのベッドに数日間滞在する
”Bed-in Peace”ってパフォーマンスをやったんだってね
戦争をするくらいならベッドで愛を育もうって
ずいぶんと奇抜なキャンペーンだと思ったけれども
あれはひょっとすると、その真意はあるいは直感的に
ずっと深いところにあったのかもしれないね

大道そのものが美しくあれば
それだけで人の本性は美しく輝くのかもしれない



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Category: | Date:2013/03/27


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