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[DVD] V フォー・ヴェンデッタ

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最近、近所にレンタルビデオ屋ができた。オープンセールで全て1本100円で借りられる!!おぉ!!!映画魂にまた火がついてしまいそうだ。。。隊長お勧めの「ミュンヘン」を借りに行ったですが全て出払ってたよ。にもかかわらず気づいたら結局ビデオ3本借りていた。ほんとに安上がりなのか無駄遣いなのか良くわからん 今日はそのうちの1本で「Vフォー・ヴェンデッタ」を見た。なにかやりながら、片手間にさらっと見てしまうつもりだったのですが、冒頭の台詞からもうスイッチが入ってしまった。そのまま食い入るように見入ってしまいました。もう終盤は何やらぐっとこみ上げてくるものがある。って、この映画のどこに感動するシーンがあるんだ?とか、突っ込まれそうですが。

Vフォー・ヴェンデッタ「人」はどれだけのことを成し遂げようといつかは消えていく。ところが人の根底にある「理念」は決して死なない。理念こそが当人がいなくなった数百年後であっても受け継がれ時代を動かす。「人」という仮面を棄てたときに現れる本性こそが理念だ。しかしそれでもなお、人は「人」を求め記憶にとどめようとする。傷つかず死ぬこともない理念、抱きしめることもキスをすることもできない理念。だからこそ僕らが愛し恋焦がれるのは傷つきいつかは死んでいく愛しい「人」なんですね。果たして人間の本性とは人そのものなのか、普遍な理念なのか。「人」という仮面をかぶる"V"と、「理念」という仮面をかぶる民衆。これに象徴される全てのキャラクターの葛藤が絶妙に描かれている。

ただ一方で、とても怖い映画でもある。人が自己から開放され「理念」のために生きる覚悟をしたとき、善でもない悪でもない理念のためにこそ人は人を殺し、理念を守るためにいとも簡単に人は命をなげうつ。この意味では、テロリズムと社会革命すら紙一重ほどの違いしかないことを思い知らされるだろう。主役の仮面の男は決して絶対正義のヒーローとしては描かれていない。

ま、細かい話はさておき。この映画、ナタリー・ポートマンに惹かれてみたところが大きかったんですが、後で調べたら製作総指揮と、脚本がマトリックスのウォシャウスキー兄弟ですよ!人間の本質だとか、メタフィジックスの世界を描かせたらやっぱうまいんですねー。また台詞と言葉遊びが絶妙。難しすぎてほとんどついてけてませんでしたが。特に冒頭での仮面の男の自己紹介のシーンは圧巻。"V"と名乗るだけにしゃべる単語のほとんどVから始まってる。。。「ほぉ」と、ただただあっけに取られてしまった。なんかちゃんと見込んだらもっと面白い要素が隠れてそうだ。そうそう、この仮面の男。ずーっと彼の訛りが気になって気になって。どっかで聞いたことがあるが思い出せない!!映画の終盤になって、ハッとしましたよ。あぁ!!!わかった!エージェント・スミスじゃないか!?いや、間違いないっ!こんなところにも出ていたんですね。ちょっと、その辺も気にして見ると面白いです。
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Category: | Date:2006/12/17


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