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また読んじゃいました:その日の前に(重松清)

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その日の前にA隊長に借りて、重松清さん───通勤電車に最も適さない作家───を読んでしまいましたっ!「流星ワゴン」に続いて2冊目ですが、またまた感動の重松ワールドにやられてしまいました。今回読んだのは、「その日の前に」という短編集ですが、重松さん独特の文体に最初のストーリーでもうKO。。。人生のなかで通りすぎていく悲しみ、辛さ、不安をどうしたらこんなに暖かく表現できるんでしょう。。。全ての人がいつか通る「その日」。その日を迎えるために必死に準備をし。そして、その日は意外にあっけなくやってきて、、、。何事もなかったかのようにその日は過ぎ去っていく。そうやって、僕の人生も、周りの人生もとめどなくただ滔々と流れていく。

"割り算の余りのような「その日」の半端なかけらを、僕はずっと持ち歩いて、捨てられないまま…" なんか、こういう表現も重松さんらしいですよねぇ。そうやって、「その日」は知らぬ間に「あの日」になって、日常の中に消えていってしまう。なんだか、いつも重松さんの本を読むと不思議と「今」この瞬間の幸せを大切にしようという気になります。

すいません。あんまり話すとストーリーをばらしてしまいそうなので、的を得ないレビューになってしまいました。是非、一読あれ。
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TrackBack() Category: | Date:2006/10/03

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