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人間だもの

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米大統領選が熱い。大統領選って部外者として見ている分には面白い。なんか(茶番!?)劇みたい。前回、ブッシュ現大統領とゴアさんが対峙し、世論が真っ二つにわかれたのを思い出します。あれから8年がたち、今になってみるとテロ鎮圧に激走し続けるブッシュ氏と、環境問題に奮闘するゴア氏。。。良し悪しの話は別にしても、なんだ、こんなに「違い」があったんだ~、と今更ながらに思う今日この頃。やっぱりあの当時なんもわかってなかったんだなぁ。後にゴアさん自身の著書で選挙を振り返ってましたが、大統領選では政治家である前に役者じゃないといけないんだって。政策云々の以前に大勢にアピールするためのパフォーマンスや、ドラマ性がとても重要な位置を占める。僕らがそれに翻弄されるのも無理ないのかな。なんだか茶番劇っていうのもあながち間違っていないかもしれないですね。選挙ってなんなんでしょう。


選挙の限界


すこし前から気になっていることをつらつら書いてみます。選挙ってどうしたって「限界」がありますよね。大統領選に限らず、選挙って大衆の評価によって決まる・・・多数決です。ところが、考えてみると。。。例えば、ここに2人の天才がいて、どちらがより天才と呼ばれるにふさわしいかを投票により決定しようと思ったとき。。。私たちは自分より優れた才能を持つその2人をどうやって評価すべきなのだろう?僕はなんとなくアインシュタインはすごいやつだ。。と思っている。でも、それが妥当な評価なのかよくわからない。彼の理論を完全に理解せず(おそらくほとんどの人が理解できない)彼を「評価」することは理にかなっているのだろうか?自分が理解できもしない物事に対して、何かを選ばせるってのは普通に考えたら不自然じゃないかと思うわけです。大統領選はどうだろう。彼らは政治界のエリートなんです。どちらがふさわしいかなんて、僕らが「評価」できるのだろうか?もちろん投票によって、どんな世の中にしたいかという意思表示をすることはできる。そういう意味では選挙がまったく持って無駄なシステムだとは思わない。ただ、何かを評価する点においては、結局どちらがふさわしいか!ではなく、どちらが好みか?になっちゃわないのかな。もしくは、第三者の評価に乗っかるか。さもなければ自分のわかる範囲に押し込めてわかった気になるか。。。僕らのできる評価には能力的な限界がありはしないだろうか。。。だからこそ大衆の票を得るために候補者は、よりわかりやすくキャッチーな演説が求められる。きっとウソや建前もある。結局、わかんないから繰り広げられるドラマチックな世界に僕らはただ酔ってしまう。世の中にはエリートよりも僕らのような平々凡々とした人間のほうが多い。それでも1票の重さは良くも悪くも等しいのだ。大衆の認識の限界・・・民主主義の限界もこの辺にある。


民主主義は決して完璧な発明じゃない


民主主義を否定する気は更々ないのだけれど、完璧なシステムなどどこにもない、、、なんて思ったり。。。民主主義って暴君を廃し広く民意を世の中に反映させる仕組みを作った偉大な発明だ。ところが、リスクを廃した代わりに、時に時代を大きく変える芽を摘み取ってしまうこともあるのでは。。。と思うことがある。良くも悪くも「枠を逸脱しない」フツーの構想を採用する仕組みなんだ。考えてみると時代を切り開く先駆的なアイディアはたった一人の先駆者からもたらされたりする。彼ははじめ世の中から変人だといわれるかもしれない。多数決が主体の民主主義ではこの変人を拾い上げることができない。これを拾い上げるためには、政治はある程度、専制的である必要があるのかもしれない。もしくは、民主主義の形を続けるのなら、「多数決」ではなく「全員一致」を貫く必要があるかもしれない。何も取りこぼさないように。全ての人が意見を1にするまで議論は続けられなければならない。しかし、それを行っているだけの余裕が現代人にはないし、専制政治をするにはまだまだ我々は野蛮すぎるんだ。


僕らは次の100年に何を残せるんだろう


ここでいつも、う~~ん。と考え込んでしまう。。。僕らには何ができるんでしょう。見せ掛けの虚の世界に翻弄され、僕らの足はもはや地についていない。誰もが言うように社会の仕組みが悪いのかもしれない。。。反面、今ある民主主義でさえまともに運用できないのは僕ら自身の問題かもしれない。。。なんてふと思ったりする。どんなシステムを採用しようとも結局それを使うのは人なんだもの。民主主義が機能しないのは、仕組みの良し悪し以前にそれを使いこなせない僕ら自身のせいじゃないのか。専制政治で問題が起きたのは、当時の人間がその仕組みを使いこなすほどに成熟していなかっただけかもしれない。100年後にどんな未来がこようとも、僕らみんなが少しずつ今よりも賢くなってなきゃならないんじゃないかな。そうこう考えたら100年なんて、あっという間だよなぁ。



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Category: | Date:2008/04/05


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