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小さいこと

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経済成長 economic growth って言葉チラホラ耳にするけど、経済ってそもそも成長するもの?植物や動物なんかと同じように成長する(grow)って普通に使ってるけど、成長って予めある程度決まったプロセスの中で起こることを言う。僕ら生物は生まれた時点から発育していくプロセスの中に生きているものね。だから経済成長っていう言葉を聞くとこれもなんだか同じようにどんどん発達して大きくなっていくのが必然のプロセスだというような錯覚を僕らに与える。でも、この発想ってなんだか僕にはちょっとウソっぽい気がする。

世界はその言葉通り"成長"してどんどん肥大化しているようにみえる。組織も技術も大きくなればなるほどに浪費的で破壊的で暴力的になる。その極端に耐えうる富を持った階級だけが許される非常に限られたブルジョアな世界に僕ら先進国の人間は暮らしている。ますますグローバルに経済成長を果たしていく中で、世界が豊かになったのかって言うとちょっと違って、(たぶん成長という言葉はあまり相応しくなくて)富の「一極集約」と「大部分の希薄」の二極化が進行しただけじゃないかしら。僕らは、その一側面だけをみてこれを成長だと妄信する。

技術や富はより最新で巨大なものに費やされ、なんであれローテクで小規模の技術は古い無用のものとして封印される。ある人はそれを市場経済の宿命だとか淘汰だとか言って、結局持たざる者が自ら手に入れられるものといえば1000年前の人々と大してかわらない極めて原始的な小道具しかない。世界を変えうる力は、最新で高額で暴力的な技術支援よりも、多少ローテクで中間的な技術なんじゃないかという気がするよ。しかも、そういった並の技術はリーゾナブルで驚くほど安価で済むはずだよね。




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Category: | Date:2012/10/09


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