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武器よ、さらば!

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増え続ける軍事費


近年、軍事費は年々増加している。世界中で軍事に費やされる金額は128兆円/年だそうだ。因みに、この内の約半分(48%)は米国が捻出している。(2006年 SIPRI調べ) これは地球に住む全人口が毎年1人2万円ずつ出資している計算になる。


日本の軍事費


日本の軍事費も年々増加を続けているようだ。冷戦が終わり軍縮が叫ばれていた最中でも、増加傾向が続き、5年程前までは米国に次ぐ世界第2位の軍事予算を持っていた。近年になって相次ぐテロや急成長する中国の脅威などにより軍事費は世界的に増加の傾向が強まってきた。そのせいか米国、英国、フランスに続き日本は現在世界第4位。今の日本の軍事費はたぶん5兆円くらい。軍事費だけをみると日本は世界屈指の軍事大国といってもおかしくない。

この大量に浪費される軍事費って、、、なんとかならないもんですかね。
できることなら、地球上から全ての武器をなくしてしまいたいね。


非戦と武装の国:日本


そもそも非戦を謳う日本が何ゆえに世界第4位の軍事費用を捻出する必要があるのか。。。それが、僕にはよくわからない。そこで、今回はこれをちょっとネットで調べてみた。

ネットはやっぱり面白い。調べてみると、必ずしもこの軍事費だけを見て軍事大国とは言えない、らしいんですね。つまり、何をもって軍事力というかが問題になるわけですが。。。軍事力を兵士の数で見た場合、例えば日本の陸軍兵士は15万人ほどで、中国の1/10しかいない。全然少ないわけです。金額を見た場合でも、予算の割合で考えると各国の経済情勢からすれば日本の軍事費が占める割合は決して高くない。GDP比で1%程度。世界平均が3.5%ですから、日本の水準はだいぶ低い。軍事費の用途も結局、日本の場合は人件費などが高くつき、兵器自体にかける費用というのはそれほど高くないなんて話もあるようだ。世界屈指の軍事大国というにはかなり語弊がある、んだって。


で、日本は世界屈指の軍事大国なの?


へぇ、なんだかね。皮肉をタップリ込めて「言葉って偉大だ」とつくづく思った。物事には色んな側面があり色んな視点があっていい。ただ本質を見失うと言葉だけが独り歩きを始める。言葉は世界を彩る魔法の宝石だ。けれども、真理には決して到達しない。それが言葉の面白さであり、限界でもある。結局なにが言いたいんだろう?5兆円の用途が軍事費だろうと、日本は軍事大国ではないのだからいいんだ。ということか?

調べていて感じたのは、別に5兆円が軍事費に使われているから問題だということじゃない。問題は僕らがどういう現実を求めているかってことなんじゃないかと思うんだよね。ネットの意見を見て兵力がどうだ、金額がどうだ、または倫理の問題をひっぱりだしてきたり、宗教の問題を語ったり。。。まぁ、とにかく色んな意見があってそれぞれがそれぞれにお互いの斬新な見解に磨きを掛け合っている。



結局、僕らはどうありたいんだろう?


これを宣言するものは少ない。ルールだとか倫理だとかの知識ばかりを披露しあってる。そんなことは言葉のマジックでどうにでも脚色できるんだって、ネットの書き込みを見ているだけでうんざりするじゃないか。

ネットって、なんだか世の中の縮図が良くも悪くも描かれている。現実ってのは僕らの選択によって創造される。結局のところ僕らは戦争をどこかのレベルで容認しているんだろうか。財布の中の2万円は人それぞれによって価値が違う。価値観の違いに自分をごまかして、それがどのような用途に使われようと無関心でいるのか。あるいは、納得できる理屈があれば、どこかでその2万円の行方を黙認するのか。いずれにしても容認しているのは僕ら自身なんだ。この選択こそが、僕らが何者であるかを表現している。

世の中の終わらない戦いの歴史に悪態をつく人は多い。僕はそんな人を見つけると、世の中から全ての軍事を撤廃したらいいじゃない、って提案してみるんです。大抵の人は一言目にそれは非現実的だ。ってなことを言う。単純に攻められたらどうすんだとか。(攻められないように撤廃するんじゃん、ねぇ?(笑))世界情勢がわかってないだとか。各国の文化の問題だ、とか。えぇ、確かに政治のこととか言われると僕にはさっぱりわかりませんけどね。


僕らの見ている世界は現実的?


話は飛びますが、WFP(世界食糧計画)によるとですね、飢餓に苦しむ人への食糧支援は1人当たり7200 円/年なんだそうです。加えて、アナン元国連事務総長によると900万弱の人が毎年飢死している。ということは、世界中の餓死する人を救うのに必要な費用はざっと650億円、ということになる。総軍事費と比べたら0.05%。蚊の鳴くような金額。この他に飢餓に苦しみ生命の危険にさらされている人々の数も加えるとその数は8億人といわれている。同様の食料支援をするなら5.7兆円(世界の軍事費の4~5%)かかる計算になる。そうなんですよ。たった 0.05%で世界の餓死を救え、たった4~5%程度で地球上から飢餓を根絶できる。たったそれだけの支援ができずに8億人の人が死に掛けているというのに、人類は未だにその何十倍もの金額をかけて大量殺戮兵器を保持し続けている。この矛盾はどうすれば説明できるんだろう。それでもこの世界の方が現実的だと言う。


最後に


とは言え、これも結局言葉遊びでしかない。言葉では何とでも解釈できる。問題は金額じゃない。善悪の問題でもない。僕らが何を選択し、どうありたいかですよ。

この次は、ちょっと本気で、兵器根絶の道を探ってみようかと思います・・・。



参考


世界の軍事費128兆円/米国が48%と突出/ストッ...
世界と日本の社会動態.国防・紛争・宗教編
世界は軍事費削減/85年比で4割減少/紛争続く中東...
「世界で毎日2万4千人が餓死」アナン事務総長が指摘



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Category: | Date:2007/05/30


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