民主主義テキな話
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昔っから歴史って好きじゃないんだけど、この年になって調べていると
今更ながらに「へ~~~!!」って言いたくなることがある。
もうずいぶん前に気になっていた、民主主義テキな話し・・・。
ブログでも選挙ってなんか腑に落ちない・・・ってボヤいたことあるのですが、
民主主義 + 選挙って当然の「常識」として学校でも習った記憶ないですか?
調べてみると歴史的には、わりとそーでもないみたい。
古代ギリシャの民主制度
古代ギリシャでは、民主的な代表選びとして採用されてた制度は、
なんと「くじ引き」だったらしい。。。
「へ~~~」っていうか、現代人の我々からすると驚きですよね?
選挙っていうのは、結局お金持ちやら人気者が選ばれる手段なので
当時で言えば、一番財力のある貴族が選ばれるのがわかっていたからです。
選挙ってあまり公平な制度だとは考えられていなかったたようです。
選挙のはじまり
今だから、え~~~!って思いますが、歴史的に言えば
つい最近までは、この古代ギリシャの考えの方がむしろ一般的だったようです。
では、いつごろから変わってきたんだろう。。。
ということで、舞台は建国当時のアメリカ大陸。。。18世紀。
アメリカ大陸にあった13の植民地がイギリスから独立をした時に
これら主権を主張していた13の国々が連合したことが
現在のアメリカ合衆国の基盤になっています。
この時に、初めて代表者を選挙により選出しようという話がでてきた。
投票により選ばれたエリートによって強力な中央政府を作ろうというものです。
しかし、当時は投票という制度は民主的だとは考えられてなかった。
この制度を主張していた人々でさえ、これを民主主義だとは考えていなかった。
厳正な配慮のもとエリートのみが選ばれる共和制と呼んでいたようです。
この制度は当時の「民主主義派」からは猛烈な批判を浴びていました。
大統領は結局選ばれた国王になる。。。国王制とかわらない!とすら言われた。
。。。「へ~~~!!!」
ところが、この反対も虚しく、当時の民主主義派はエリート勢力に負けてしまった。
当時の常識で言えば、せっかく芽生えた民主主義の芽が
脆くも摘まれてしまったように感じたことでしょう。
19世紀初めになると、少し状況が変わり始める。
この頃から、アメリカ合衆国を「民主国家」と呼ぶようになり
それを支える投票による選抜制度を、代表民主主義と呼ぶようになった。
これに世界の政治が追従した。。。ということになるでしょうか。
つまり、制度が変わったわけではなく
民主主義そのものの定義が変わった…ということですね。
というか、民主主義っていう言葉は、社会通念としての主義ではなく
現代国家のイデオロギーを表す言葉に置き換わったっていうことなんですね。
代表民主主義は作られた用語!?
ちょっと、うがった見方をすれば、現在一般的に受け入れられている
代表民主主義っていうのは巧妙に作られた用語…と言えなくもない。
とにもかくにも、このほんの1~2百年の間に代表制=民主主義という
「常識」が世の中に受け入れられるようになっていったんですね。
歴史と僕らの常識感
こうやって見ていくと、僕らが今感じている常識感というのは、
歴史上の様々な主義や主張のなかで揉まれて変化してきたのだと
いうことが感じられます。。。
現代のように閉塞してしまっている時代だからこそ
感じた疑問を「常識だから・・・」という言葉に一蹴してしまわず
より深く考察してみることで、新しい常識が生まれるのかもしれませんねぇ。
そうやってまた、初々しい民主主義の芽が芽生えることを期待したい。
おすすめ図書
『経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか 』D. ラミス
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Category:社会 |
Date:2010/02/26